【5ヶ月ぶりに生理が来ました。】
生理痛とともに放っておけないのが生理不順です。
順調に来ていた生理が突然止まってしまった女性の相談です。
5ヶ月来ていません。もちろん妊娠ではありません。
若い女性の中には「煩わしくなくてラッキー」と思っている方も
いらっしゃいますが、この方は真剣に、このままじゃいけないと思って相談に見えました。
急にお仕事が忙しくなりストレスの多い生活になってしまったのも原因かも知れません。
責任感の強い彼女は、いろいろ考えすぎて睡眠時間も減っていました。
「1ヶ月漢方で様子を見ましょう、それでも来なかったら、婦人科で検査を受けてください。
本当は3ヶ月に1回はホルモン剤を使ってでも生理を起こして子宮内膜をはがしておかないと、
子宮や卵巣が萎縮しやすくなってしまうのです。」ということで漢方薬を服用していただきました。
基礎体温もつけてくださいました。
血液の流れを良くする漢方(卵巣内や子宮の血液循環を良くしましょう)
ホルモンのバランスを良くする漢方(脳下垂体--卵巣--子宮の性腺軸の働きを良くしましょう)
ストレスも多かったのでリラックスさせる漢方(身も心も疲れ、いっぱい、いっぱいの状態を改善)
一生懸命に食事や睡眠にも気を配り頑張りました。
遂に丁度1ヶ月で念願の生理が訪れました。
お母さんが電話で「娘が嬉しくて泣いています・・・・」と報告してくれました。
良かったです。
さあ、これから3回くらい順調に来れば大丈夫でしょう。
自分の体にきちんと向き合うこと・・・・・・若くてもそれができる
とっても素敵なことですね。
娘さんを心配するお母様の愛情もひしひしと伝わってきました。
この親子はこれからもきっと何事にも一緒に取り組み、乗り越えて行くに違いないな~と、
見習うところいっぱいです。
基礎体温表で生理痛のタイプがわかります。
それぞれの対処法があります
生理痛で気質的なもの・・・子宮や卵巣などに病気があって痛みの元になっているもの。例えば子宮筋腫・卵巣膿腫・子宮内膜症(チョコレート膿腫や子宮腺筋症など)
気質的な病気がなくて機能的なもの・・・・子宮収縮がうまくいかない・冷えている・疲れ・気のめぐり・血の巡りが良くないなどです。
それぞれに使う漢方薬が違います。
「あなたの生理痛」と「あの子の生理痛」はタイプが違うかもしれません。
ご自分のタイプを知るのに手っ取り早い方法は生理前後の基礎体温を測ってみることです。
生理が来る3日前から生理が始まって5日間測ってみましょう。8日間なら頑張ってできますね。もちろん全周期測れば一番良いのですが・・・・
正常な基礎体温表は生理が始まる日にガクっと体温が下がります。そして正常な生理には生理痛はありません。
パターン1 体温の下がり方がゆっくりの方は、子宮の収縮が悪く生理中に下痢する方は気虚・お血(おけつ)です
パターン2 生理初日に下がった体温が生理中に再び上がるのはどこかに炎症がある証拠嚢腫・内膜症・感染症の可能性があります
パターン3 生理中の体温が上がったり下がったりを繰り返す人はストレスや高プロラクチンやPMSの可能性が
パターン4 体温が高いうちに生理が来てしまうのはホルモン剤使用中または、痰湿が溜まっている証拠
生理痛でお悩みの方はご自分のタイプを知ることからはじめましょう。生理痛を鎮痛薬で止めていると、いつまでたっても自分の体と向き合うことができません。
お悩みの方は一緒に原因を探ってみましょう。対処法があるはずです。
生理痛を元から治しておくことは、これからの人生を健康的にイキイキ綺麗に過ごしていくことに繋がっていきます。
生理痛・生理不順の相談
店頭での『生理痛・生理不順』 に関する相談で多いのは、「痛み止め を飲むくらい生理痛がつらい・生理前にイライラする・生理が早まる・ 遅れる・生理が来ない」などがあります。
漢方では不通則痛(通じざれば則ち痛む)という言葉があり、巡りが悪ければ痛みが出やすいという概念があります。また、身体が消耗していると生理になる余裕がなくなってしまうため、月経も不順になりやすいと考えます。
一言に『生理痛・生理不順』 といっても、人によって対応する漢方養生はさまざまです。気になった方はときのや薬局を訪ねてみてくださいね。
「生理痛は無いのがあたりまえ」
若い方の中には生理痛でお悩みのかたが意外と多いです。「生理痛は無いのがあたりまえ」のパンフレットをお渡しすると「友人などは皆、生理痛があるので、こういうものなんだと、我慢しなくてはいけないのだと、または痛み止めを飲めばいいんだと・・・」そのように思って我慢しているのですね。
確かに多数決で言ったら生理は痛いのが普通?と思ってしまってもむりはありません。TVでも痛みには○○・・と宣伝していますもの。
ところがそれでもやっぱり「生理痛は無いのがあたりまえ」なのです。
20代のOLさんもそんな一人でした。仕事を始めてから益々酷くなり、遂には仕事を休まなければならない時もあるということでした。
おまけに生理間近になると気がめいって、胸が張って痛み、便秘、浮腫み、イライラ、なぜかチョコレートが無性に食べたくなり、体調が悪くなったといいます。生理が始まるとそれらの症状はウソのように消え、今度は痛みとの戦いになるそうです。
最初にご来店になった時は顔色が青白く、元気がありませんでした。舌は輪郭に歯の痕がつき、舌の裏側の血管は紫色に腫れていました。仕事でのストレスもある様子です。
このお嬢さんは、エネルギー不足(気虚)のため元気が出ず、胃腸の働きも充分でないので水をさばく力が低下し、ストレスから気が停滞し(気滞)月経前症候群(PMS)となっていました。
又、舌の様子からも血の巡りが悪いことが解りそれが生理痛の原因となっている可能性がありました。
そこで漢方の「気」と「血」を充分に増やしホルモンのバランスを整えるシロップに、血液の流れを良くする漢方薬を少しずつ混ぜて服用していただきました。生理が始まる予定の一週間前になったら月経前症候群の漢方薬を短期間加えてPMS対策もしました。
3回目の生理が来る頃には生理痛もPMSも改善していました。
服装も温かくし、お食事にも気を使い、体質にあった食材と調理方法を勉強していただきました。睡眠や入浴方法などもよく養生していただきました。
今では元気に過ごされています。「気」が充実してくると少々のことではへこたれない精神力もついてきたと嬉しいおまけ付です。
ときのや薬局では、女性の「生理痛をなくすこと」と「便秘をなくすこと」をお手伝いすることが私たちの使命と考えています。若いうちにしっかりと身体作りをしておきましょう。