【中医学でのアトピーの治し方】
私たちが「アトピーが治る」というときは 再発しない皮膚作りまで、できたというときです。 根本から治し再発しないようにするには 最初に時間をかけてときのや薬局の方針を説明させていただいています。 4つの段階を順序だてて治していきます。 患者様の皮膚には様々な段階が混じり合っています。 例えばジュクジュクしているところ・カサカサしているところ・ 真っ赤になって熱いところ・ゴワゴワ硬いところ・ 白く粉が吹いているところ・茶色に色素が残っているところ・・・・ 一気にこれらの混在した症状は治せません。 順番に急性症状から治していきます。
1 真っ赤に熱を持って、痒みがひどく、まれにジュクジュクと 滲出液が出ることもある状態を最初に治します。
2 急性症状が治まると炎症のあった皮膚は剥け落ちようとします。 炎症があった皮膚がいつまでも付いていると皮膚が硬くなるからです。 カサカサと剥けているときは保湿しながら慢性の症状を鎮めます。
3 そのまま治ることもありますが、色素沈着を起こすこともあります。 血液循環の改善と、補腎剤と美白の漢方薬を使って肌色を綺麗にします。
4 いよいよ肌体質を改善。再発しないようにバリア機能を高めます。 春の埃と花粉・夏の紫外線と汗と熱・秋の乾燥・冬の寒さこの四季の邪気に対して過剰に反応しない強い皮膚作りが肝腎です。
それぞれに漢方薬が違います。皮膚の状態・胃腸の強さ・生活環境によって 漢方薬が違いますので、オーダーメード漢方です。 一時的に綺麗になってもまだまだ波があります。 大波が小波になって落ち着き、食事や生活習慣も治ってくるといよいよ卒業となります。
卒業生がだんだん増えてきました。
【アトピー性皮膚炎に対する中医学の考え方】
中医学ではアトピー性皮膚炎の症状は「氷山の一角」と捉えます。西洋医学での治療は水面に浮かんでいる、眼に見えるつらい症状に注目して 炎症を鎮めることを第一に考えます。一方、中医学では症状を治すことを「氷山の水面下の熱を消火すること」と考えます。「血熱」「湿熱」「風熱」「熱毒」をデトックス(身体から追い出すこと)することを治療の第一歩と考えます。それぞれの「熱」に対して漢方薬を使っての治し方があります。さて、これらの「熱」はいったい何処からやってきたのでしょう。もちろん産まれ持った体質というのもあります。ですがそれは原因のほんの一部に過ぎません。多くは知らず知らずのうちに現代社会での私たち日本人の身体に合わない、あるいは負担が大きい生活習慣にあるのではないかと思います。ですから、ときのや薬局では生活上の改善点を一緒に考えることから始めます。きっとあなたに合った漢方薬を使っての治療法があります。 悩まないでまずはお電話ください。ご相談は1時間かかります。時間的余裕を持って御来店ください。 ステロイドをお使いの方は急に止めないでください。
ときのや薬局「氷山の一角理論」
店頭での『皮膚病・スキンケア』 に関する相談で多いのは、「乾燥肌・ニキビ・吹き出物・アトピー性皮膚炎・接触性皮膚炎・じんましん・尋常性乾癬・掌蹠膿疱症・シミ」などです。原因としては体の陰血(潤い)の不足、脾胃(消化機能)の低下、体内への熱の欝滞などと考えます。漢方では「皮膚は内臓の鏡」という言葉があり食事内容は非常に大切です。人によって対応する漢方養生はさまざまです。気になった方はときのや薬局でご相談ください。
あなたの症状はどれに当てはまりますか?もしかしたら、今のあなたの症状はほんの氷山の一角かもしれません。
掌蹠膿疱症(しょうせきのうほう症)の方からのご相談
症例1 掌蹠膿疱症(しょうせきのうほう症) 40代女性
ビフォー(左)
初め皮膚科で水虫といわれ治療していましたがなかなか改善されず、掌蹠膿疱症ということがわかり、ときのや薬局で漢方治療を始めました。
アフター(右)
漢方の内服・漢方の塗り薬・食事療法で良くなりました。
皮膚のお悩みには漢方薬の内服・漢方の外用・食事の養生法をアドバイスいたします。
ときのや流「氷山の一角」理論と「木の根っこ」理論と「竹輪」の理論でわかりやすくあなたの皮膚病を解説いたします。
中学生のアトピー性皮膚炎の方のご相談
症例2-1 アトピー性皮膚炎
ビフォー(左)
膝の裏側と脇の下とお尻にブツブツが出始め、赤くて痒くてじっと座っているのも苦痛でした。
アフター(右)
1ヶ月で膝の裏と脇の下が改善しお尻の湿疹も4ヶ月でキレイになりました。
小さい頃からアトピー性皮膚炎と診断され症状が酷いときだけ皮膚科から処方されたステロイド軟膏を塗っていました。
昨年の秋頃から膝の裏側と脇の下とお尻にブツブツが出始め、赤くて痒くてじっと座っているのも苦痛でした。
皮膚科でステロイド軟膏を処方してもらいましたが、なかなかよくならず、又同じことの繰り返しになると思い中医学漢方で治らないかと相談に見えました。
今年はお尻のアトピーのかたが多く見受けられました。小学生の男の子、幼稚園の女の子、中学生、大学生・・・皆さんジュクジュク分泌物が下着に付き、赤く痒いブツブツ、掻き傷からは血がにじみゴワゴワとカサカサが同居しています。
中医学漢方では「赤いブツブツ」+「痒み」=熱と捉えます。
このような状態を「湿熱」といいます。清熱利湿の漢方薬を年齢や症状にあわせて服用していただきました。
外用方法としては漢方薬の水溶液を湿布し、入浴の際は皮膚病用の入浴剤を使用し、お風呂上りに漢方薬の塗り薬を使っていただきました。
乾燥しているところには保湿作用に優れた「スイカロクリーム」を塗っていただきました。
ご家族が良く理解し協力してくださり、食事もこってりしたものやスナック菓子などを控え和食にして皆で頑張りました。
1ヶ月で膝の裏と脇の下が改善しお尻の湿疹も4ヶ月でキレイになりました。
これからは湿気や汗が刺激になってぶり返すかもしれませんので油断せずにスキンケアと皮膚を丈夫にする漢方薬で良い状態を保っていただくよう説明しました。
夏に向かってもうプールも平気、短パンもはけます。半袖もOK、ビキニだって着られます。皮膚病治療は何ヶ月もかかることが多いですがその分、同志のように、戦友のようになって一緒に治していきます。きれいな皮膚になった時にはこの仕事をしていて良かったと感慨深いものがあります。皆さん本当によく頑張ってくださいました。
症例2-2 アトピー性皮膚炎
ビフォー(左)
アフター(右)